オトナチック

返事をした私に杉下くんは笑うと、
「家に帰ってきてくれるか?」
と、聞いてきた。

「昨日帰ってきて、久しぶりに1人で飯を食ったんだ。

そしたら、寂しかった。

1人暮らしだから1人で飯を食うことになれていたはずだったのに、寂しかった。

高浜が作った炒飯が食べたいって思った」

「ちゃ、炒飯?」

思わず聞き返した私に、
「俺の家で初めて作った料理だっただろ?」

杉下くんが答えた。

「ああ、そうだったね…」

そのことを覚えていたことに、私は嬉しくなった。

「だから、帰ってきて欲しい。

高浜の炒飯が食いたいから」

そこまで言った後、杉下くんはハッと我に返ったような顔をした。