今まで考えもせずに生きてきたことだから、簡単に正解が分かる訳もなく、ぐるぐる思考を巡らせていた、その時だった。
東城くんが本を本棚に差し込む姿が、不意に視界に写った。
それと同時に、高く積まれた本の塔が見えて。
あれ……今にも倒れそう…!
東城くんが本を並べ、踵を床に着いた時だった。
その衝撃で、ギリギリで保たれていた本の塔の均衡が崩れ
本の塔が大きく斜めに曲がった。
東城くんが本の下敷きになっちゃう ───!
気づけば走り出していて。
「危ないっ!」
東城くんの背中に突っ込んだのと同時に、大量の本が私の背後でものすごい音を立てて崩れ落ちた。


