「っていうか、ハンカチは? 涙拭いきれないんだけど」 ハンカチ、もちろん持ってきた! そう、持ってきた、けど、 「ビショビショになりすぎて、鞄の中にしまった……」 自分でも想像以上に泣いてたせいで、ハンカチが使い物にならなくなっちゃったんだよね……。 すると、はーっと溜め息をついて、ポケットからハンカチを出し、差し出す綾世。 「これ、使いなよ。 まだ俺使ってないし」 「綾世ぇぇ、ありがどゔ〜」 ありがたくハンカチを頂戴し、私は涙を拭う。