校舎の中には、ほとんど人がいなかった。 きっと、校庭で記念写真を撮ったり、話してる生徒が多いせい。 確かに綾世は校舎の中にいそうだなぁ。 綾世、騒がしいの嫌いだし! そしてやっぱり私とりのっちの予想通り、綾世は教室でひとり窓の外を眺めていた。 私はその横に並んで、卒業式に合わせたかのように満開に咲いた桜を見つめた。 「綾世、もう卒業だね」 「そーだね」 卒業なんて、ずっとずっと永遠に来なきゃいいと思ってたのに。