「……綾世は、私なんかよりみおみおの方がお似合いだよ」




「何言ってんの、双葉」




綾世のことが大好きで、その気持ちはちっとも変わってくれない。




だけどね、大好きな分、今回のは堪えるよ……。




「少し…離れたい」




どうすればいいのか、分からない。




一言言い残し、モヤモヤな気持ちから逃げるように、私はマンションを駆け出た。




「双葉っ、」




綾世の声は、私の背中にぶつかる前に、冷たい外の空気にかき消された。






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