綾世にバイバイして、教室を出ようとした時。
不意に寂しくなって、綾世の方を振り返った。
綾世はまた資料に目を通していた。
その背中が、すっごく愛おしいと感じて。
「…ねぇ、綾世」
「あれ、まだいたの?
今度は何?」
「あの、あのね、ぎゅーってして?」
「やだ」
うわっ、即答!
一瞬も迷ってくれてないっ!
「私が勝手にするだけだからっ!
学校じゃ、くっつけないんだもんっ!
だからお願いっ!」
手を合わせ、必死に頼み込むと、こちらを振り返った綾世がはーっと溜め息を吐いた。
「好きにすれば?
ただし、邪魔はしないでね」
わーいっ!!


