「嫌がってないで、ほら。
今度は俺達が連れてってやるよ」
さらに強い力で手を引かれる。
「や、やめてーっ!!」
そう声を上げながら、抵抗を試みるけど、男の人の力に敵うわけもなくて。
……わ、私のバカぁーっ!
なんであの時、ちっとも警戒しなかったんだろう…っ。
自分のバカさを悔やんでも、もう取り返しがつかない状況で。
逃げなきゃと思うのに、恐怖で足がすくんで動けない。
「観念してついてこいよぉ〜」
男の人達の耳障りの悪い声が、頭の中でこだまする。
もうだめっ……
と、ぎゅっと目を瞑った時。
「─── そんなとこで何してんの」
突然、私達の背後からそんな声が聞こえて。
「え……?」
と振り向くと、私は思わず目を見開いた。
なぜなら、
「綾、世……」
綾世が立っていたから。


