ど、どうしよう。 今ので、すごくドキドキしてる……。 そんな緊張が伝わったんだと思う。 私を見る綾世の顔から、苦笑が消えた。 真っ直ぐにこちらを見つめる目が、熱を帯びて ─── 再び手が伸びてきて、私の頬に触れた。 そして、ゆっくりと近づいてくる綾世の顔。 私は流れに身を任せるように、暴れる鼓動を感じながら目を閉じる。 そして、唇と唇との距離あと数センチ…というところまで迫った時だった。 ピンポーン 緊張と静寂といい雰囲気をぶち壊すように、突然チャイムが鳴り響いたのは。