「あ、あのっ、また明日会えるの、心の底から楽しみにしてるからっ」




「双葉、」




「じゃあねっ、また明日っ…」




涙が出てきそうで、くるっと綾世に背中を向け走り出そうとした時。




後ろからぐいっと手を引かれ、身体の向きを変えられたかと思うと

私のおでこに甘い体温が触れた。




「……っ」




突然すぎる出来事に、私の心臓は一気に跳ね上がり、身体中が熱を持つ。




今、綾世が私のおでこに、キ、キスした……!




「寂しいって顔に書いてあるんだよ。

俺に隠そうとするな、ばーか。

どうしても寝られなかったら、電話してきていいから。

相手してやらないこともないよ」




「綾世ぇ……」




もう、涙腺弱くて困っちゃうな。




泣き虫治らなくて、困っちゃうな。