「怖いよ…寂しいよ…綾世……」
いつだって真っ先に思い浮かべるのは、やっぱり綾世で。
じわじわと視界が涙で覆われる。
そのままポロポロ涙は目から溢れ、頬から枕へと伝う。
と、その時だった。
窓の外から、ガサゴソと雪を踏みしめる誰かの足音が聞こえてきたのは。
私は反射的に起き上がり、窓の方へ目を向けた。
「……綾世……」
夢かと思った。
窓の外に立つ愛しい人の姿は、そこにいることが信じられなくて、夢なんじゃないかって。
「双葉」
その声に、夢なんかじゃないって悟った。
「また泣いてんの、泣き虫双葉」
フッと笑った彼に、気づけば私は窓へと駆け寄り
「綾世…っ」
抱きついていた。


