そんな異常運転のまま、私はやっと放課後を迎えていた。
綾世の姿も東城くんの姿も教室にはないから、やっと気が抜ける。
はぁ〜…。
なんだかドッと疲れた……。
クラスメイトが次々と帰る中、私はひとり疲労を感じながら、帰る準備をする。
心愛は習い事の都合で早く帰っちゃったし、りのっちも部活だし。
寂しいけどひとりで帰ろう…。
力なくスクールバックを手に取り、とぼとぼと廊下を歩き出す。
分速3メートルほどの遅さで歩いていた私は、少し先にある教室から、誰かの話し声が聞こえてくることに気づいた。
おかしいな、もうほとんどの生徒が帰ったはずなのに。
そんなことを思いながらも、何気なくその教室の前を通りかかろうとした時。
「私のこと振っといてさぁ、最近榛野さんといること多いよね」
突然耳に届いた自分の名前に、反射的に足を止め、ささっと壁に隠れる。


