「綾世、ペンギンのお散歩見に行こっ!」
と駆け出した途端。
地面に着くはずだった左足が地面を捉えず、ガクンと宙を蹴り、気づいた時にはもう身体が傾いていて。
うわっ、こんなところに階段があったなんて!
「きゃっ…」
お、落ちるーっ!
だけどその瞬間、後ろからお腹に手が回ったかと思うと、その手にぐっと支えられ私の傾く身体は制止していた。
お…落ちてない…?
「ったく、なんでこんなに危なっかしいかな」
鼻をくすぐる甘い香り。
すぐ後ろから聞こえる綾世の声に、私は全て悟った。
落ちそうになった私を、綾世が後ろから片手で助けてくれたんだ…!


