ウキウキしながら歩き出す私の横で、綾世が溜め息を吐く。
「ったく、はしゃぎすぎ」
「だってだってー、綾世とふたりでお出かけなんて嬉しいんだもんっ!」
すると、風に黒髪をそよがせながら、綾世が微笑んだ。
「ふーん」
そして口元に少し笑みを残したまま、それ以上何も言わずにまた前を向く綾世。
「な、なに!?」
さっきの意味ありげな笑顔はなに!?
「っていうか、前向いてないとぶつかるよ」
前を向いたまま歩く綾世がさらりとそう言う。
「へっ」
綾世の言葉に慌てて前を向いたのも虚しく、目の前には電柱がそびえ立っていて、交わす間も無く私はドンッと鈍い音を立てて、顔から電柱に正面衝突をした。
「いったーーーい!」
星がチカチカ飛んでる…!


