「っていうのは冗談で、」 冗談かいっ! 「実はさっきの話聞いてたんだよね」 さっきまでとは打って変わって、真面目で静かなその声に、私は俯いた。 そう、だったんだ…。 さっきのりのっちとの会話を思い出し、胸の中がまたモヤモヤに覆われる。 「双葉ちゃん、あのクール王子のことが好きなんだ?」 東城くんの言葉に、私は頷いた。 「好き。 好きなの」 これがやっぱり、本当の気持ち。 「だけど、綾世は恋なんてしないって…。 私、好きでいていいのかな…」