それはアリスだったモノ

その瞳は光がなく濁っていた

「寒いでしょう?アリス。
大丈夫だよ、僕が暖めてあげる。」

優しく微笑んだ彼は自分の帽子を脱ぎ

アリスだったモノを起こし、そっとかぶせた

あらわになった目元は愛情と狂気を込め

アリスだったものを見つめる