キミに出会うまで

ドアを少し開けると、スッと見慣れた手がドアを押さえて。


その手に少し見とれてしまった。


「入っていい?」


「・・・どうぞ」


てっちゃんは、狭い部屋のベッドに腰かけた。


少し距離をあけて、私も隣に座った。



「優花、ごめんな」


「今さら、なに?」


「ひどい別れ方したよな、俺」


「そうだよ」


「子供、おろしたのか?」


「・・・流産したよ」


ズキズキ、胸が痛んだ。


「そっか、ほんとごめん」


「私の時間を返してほしいって思ったよ」


「俺さ、本当に離婚しようと思ってたんだ。


だけど、アイツの父親が亡くなって、アイツを支えないとって思って、優花にひどいこと言ったけど。


今でも、優花のこと好きなんだ」