キミに出会うまで

教えてもらうついでに、コーヒーをいれた。



「優樹さん、コーヒー好きなんだね」


「そうだけど?」


「私も好きだけど、好きになったのは元カレの影響だな」


「そっか」


「だからさ、コーヒー飲むたんびに、元カレを思い出したりしてね」


「元カレって、会議の時に言い寄ってきてたヤツか」


「うん」


「まだ、好きなんだな」


「好きなわけじゃないよ・・・もう2年もたつのに、忘れられないだけ」


「たったの2年だろ」


「優樹さんは、まだ好きなんでしょ」


「そうだな、まだ引きずってるのかもな」


「お互い、こんなことやってる場合じゃないのにね」


「ほんとだな」



初めて、ふたりで笑った。