キミに出会うまで

ポンポン言い合っているうちに、なんとかなるかもしれないっていう気持ちと、初対面のご両親と会う緊張感と、そもそもまだ知り合って間もない森さんの彼女のフリなんてできるのかという不安と、いろんな気持ちが重なっていた。




そんな気持ちが顔に出ていたのか、


「ごめん、無理な頼みだとは思うけど」


なんて、森さんは謝ってきた。



「そんな、似合わないこと言わないでください」


「優花」


「・・・はい」


「敬語やめろよ」


「う、うん」


「俺に慣れないとバレるから、週末までなるべく一緒に過ごすからな」



一緒に過ごすって。


恋人同士じゃないのに。


ま、フリだから、週末までの期間限定ってことで。



そんな衝撃的なお願いを受けることになり、必然的に森さんと過ごす時間が増えていった。