キミに出会うまで

まっすぐ家に帰って、家族とも必要以上の会話はしないで、自分の部屋に入った。


優樹にあんなヒドイ言葉をかけてしまって、後悔してたけど。


どうしていいのかわからなかった。


目の前で、元カノに抱きつかれている優樹を見たのは、確かにショックだった。


でも、てっちゃんと私とのことだって、優樹はものすごく傷ついたはず。


優樹は、過去の私もまるごと許してくれたのに。


私は、どうして優樹を許せないんだろう。



てっちゃんと不倫して、流産して、男性不信になって。


優樹と出会って、もう一度信じてみようと思ったのに。



優樹に、会いたい。


それが、今の素直な気持ち。


だけど、意地っ張りな私が、それを邪魔している。



同じようなことを考えているうちに、夜中の0時を過ぎていた。


優樹の33歳の誕生日。


本当なら、前日から泊まってお祝いして、ふたりで有休とって遊びに行く?なんて話してたのに。


まさか、こんな風にバラバラで迎える誕生日になるなんて。



せめてお祝いの気持ちだけでも伝えたくて、スタンプで『お誕生日おめでとう』と送ろうとした。


でも、迷って手がふるえて、なかなか送れない。


悲しくてさみしくて、涙が出てきた。


涙をふこうとして、画面に偶然手がふれて。


スタンプは、送られてしまった。



すぐに既読になった。


いまこの瞬間、優樹と私は、つながっているんだ。


少し、ううん、ものすごく嬉しかった。