キミに出会うまで

「浮気しない人もいるかもしれないじゃん」


「そんなヤツいねーよ」


「とにかく、もう会わないから」


「じゃあ、なんでこの前は俺と寝たんだよ」


「それは・・・」


「おまえだって、俺と同類だろ?


お互い納得して、都合のいい相手になればいいじゃん」


あっという間に、力強い腕でベッドに押し倒された。


強引なキス。


「・・・いや」


「泣くなよ、気分が乗らねーだろ」


「帰る」


「帰さないって言ったら?」


「それでも帰る」


「わかったよ、また連絡する」


てっちゃんの手の力が緩んだすきに、部屋から走り出た。



バカだな、私。



ひどいことされた相手に、いつまでこだわってるんだろう。


いつになったら、てっちゃんを忘れられるんだろう。