「思えばこの7年間は……グス」
佐藤さんが泣いた。あの、いつも破天荒に明るい佐藤さんが……
すかさず真奈美は「佐藤さん、がんばって?」と優しく声を掛け、なんだか俺まで、ジーンと来てしまった。
「辛い事もありましたけど、楽しい7年間でした。実は、アパレル関係の会社に転職が決まりました。イエーイ」
おー、というどよめきが起きた。佐藤さんは、密かにちゃっかり就活していたらしい。もちろん初耳だが。
「私って、SEは向いてないなと思うんです。転職先でもシステム周りを期待されてるみたいですけど、上司にうまく取り入って、担当を変えてもらおうと思ってたりします。エヘ」
なるほど、佐藤さんらしいや。でも、もう不倫はダメですからねって、もちろん口では言えないけども。
「長い間、ありがとうございました。私も頑張りますので、みなさまも頑張ってください」
パチパチパチ……
「よかったね」とか、「がんばってね」などの言葉が飛び交う中、美樹本さんがすっと立ち上がった。
「佐藤さん……」
そして美樹本さんが低い声で佐藤さんに呼びかけると、みなシーンと静まり返った。美樹本さんは、いったい何を言うつもりなんだろうか……
佐藤さんが泣いた。あの、いつも破天荒に明るい佐藤さんが……
すかさず真奈美は「佐藤さん、がんばって?」と優しく声を掛け、なんだか俺まで、ジーンと来てしまった。
「辛い事もありましたけど、楽しい7年間でした。実は、アパレル関係の会社に転職が決まりました。イエーイ」
おー、というどよめきが起きた。佐藤さんは、密かにちゃっかり就活していたらしい。もちろん初耳だが。
「私って、SEは向いてないなと思うんです。転職先でもシステム周りを期待されてるみたいですけど、上司にうまく取り入って、担当を変えてもらおうと思ってたりします。エヘ」
なるほど、佐藤さんらしいや。でも、もう不倫はダメですからねって、もちろん口では言えないけども。
「長い間、ありがとうございました。私も頑張りますので、みなさまも頑張ってください」
パチパチパチ……
「よかったね」とか、「がんばってね」などの言葉が飛び交う中、美樹本さんがすっと立ち上がった。
「佐藤さん……」
そして美樹本さんが低い声で佐藤さんに呼びかけると、みなシーンと静まり返った。美樹本さんは、いったい何を言うつもりなんだろうか……



