結局私は、どちらも守れなかった。


私にとって家族も同然の大切な存在だったのに.....


これも全部クロのせいだ!!



私はクロを睨んだ。


殺意に似た憎しみを込めて。


すると、私を見下ろす冷ややかな目とぶつかった。


本当に犬の目なの??


いや、もうクロは犬じゃない。


ちーすけとシロを殺して、絶対に許さない!!!!



しばらく、睨み合ったままの時間が過ぎる。


そして、クロの血だらけの口がはっきりと動いてこう言った。







「欲張って、両方守ろうとするからだ。」