今は真夜中だから、体の黒いクロが犬かどうかも分かりにくい。 それに口から滴り落ちる血。 その姿は異様だった。 まるで、獣のよう。 私はあまりの不気味さに、一瞬怯んでしまった。 その瞬間、クロがリビングを出ていき、階段を上がっていった。 最悪の事態が頭に浮かぶ。 2階の私の部屋には、シロが寝ている。 まさか!! 私はちーすけを抱いたまま、急いで後を追った。