最後の願い




どうか、美緒が無事でありますように。


そう願って走った。

向かってくる人を片っ端から殴り、

人の山に自分で道を作る。


「あんたはっ…、孤海!?」


そう言った男を蹴り飛ばす。

孤海と言われるのは嫌いだ。

孤独の海と書いて、孤海。

まさに、それは図星だから嫌いだ。

私は昔から、孤独だった。


その孤独は海のように広く、深い。


褒めてあげる。

孤独という通り名を

私につけてくれたことを。


「邪魔、どいて」