最後の願い



背中を優しく撫でる。

小さい頃にお母さんがしてくれる様に、

ポンポンと。

そう言えば私はしてもらった事がないな。


「美緒、落ち着いて。大丈夫だから」


白蛇の奴らは目を丸くしている。

私達の過去は厳密に隠されているから、

誰も知らない。

だから、この状況に唖然としている。

少しずつ一定のリズムで呼吸を

繰り返す様になった。

震えも収まってきた。


「そうそう、大丈夫だから」


ほんとは、翔の役目なんだけどな。

こんな事滅多にないけど、

翔達の前では何回かあった。

その度に翔が今の私と同じ事をしていた。


あのポンコツ野郎。

何をノロノロしているんだ。

お前が守るって言った。

だから、預けたんだ。


なのに何をしているんだ。