「何処へも行きません。ずっと隣に居ます……」 泣きながら微笑む彼女の顔に近付いた。 そ…と頬を包むと、静かに目を閉じる。 そのつけまつ毛の先に光る涙の雫を確かめて、小さくてピンク色に塗られた唇を奪った。 重ねている時間は短かった。 でも、この間よりも遥かに深く気持ちは重なったように思う。 「…これからもお互い、憧れ続けていこう…」 小指を絡め合って約束した。 強い結びつきを感じながら過ごした時間は、その夜、朝まで続いたーーーー……。