「うっ…ママ、どこ」


4歳くらいの女の子。


泣きたいのを必死に我慢しているみたい。


私は女の子の目の前に行って、目線を合わせるためにしゃがみ込んだ。


「大丈夫?ママ、探してるの?」


「うん。あのね、私が悪いの。ママから『待ってて』って言われたのに、小鳥さん追いかけちゃって…」


私が来て、1人じゃないと安心したのか涙が出なくなってきた。


「そっか。お姉ちゃんが一緒にママを探してあげるね」


普段はあまり笑わない私も女の子を心配させないように、ニコッと微笑む。


「ホント⁉︎」


「うん、本当。とりあえず、ママから『待ってて』って言われた場所を教えてくれる?」


「うん!あのね…ワンワンだ!」


「え?」