ワケあり恋愛事情⁉︎

「音楽をお願いします!」


高原が大きな声で右方向に呼びかけた。


私もその方向を見ると、いつのまにかたくさんの人と楽器が集まっていて、演奏開始。


思わず聞き入ってしまうような、素敵な音楽が流れ始めた。


「お嬢様、私の4カウントで始めます。いきますよ……1、2、3、4!」


カウントと同時に覚えたてのステップを始める。


集中していないと難しい…。


「あ!ごめんなさい!」


集中の糸が切れた瞬間に高原の足を踏んでしまった。


「構いません、最初はよくあることですから」


全く痛いという顔をせず、私のフォローまで…。