ワケあり恋愛事情⁉︎

「よっしゃ!」


「はい、とって」


私は卵焼きの入ったお弁当を郁斗に差し出した。


「俺、売店だから箸持ってねぇよ」


「手で良いでしょ」


郁斗が明らかにふてくされた顔になる。


すると、海未が私の肩をトントンッと叩いてきた。


私が海未に視線を向けると、口パクで「あ〜ん」と言いながら唐揚げを食べた。


海未の言いたいことを理解して、全力で首を振る。