ー休み時間ー


「菜々、飯食おうぜ!」


郁斗が売店で買ったお昼ご飯を持って、私の席に来た。


「うん…あのさ、今日だけ海未も誘っていい?」


いつもクラスの友達と食べている海未の方をチラッと見る。


「いいけど…何かあるのか?」


「昨日心配かけたし、一緒にいたいな…と思って」


誰かと一緒にいたいなんて、郁斗以外に思ったことがない。


それに、その気持ちを人に話すなんて…。


恥ずかしくて顔が少し赤くなる。


「そっか!じゃあ先に屋上行ってるからな!」


「うん」


私の気持ちをわかってくれて、気を使ってくれたみたい。


私は深呼吸をして、気持ちを落ち着かせてから海未のところへ行った。