「菜々!」


「菜々保!」


次の日、教室に入るなり、郁斗と海未が飛びついてきた。


それも目に涙をためて。


「ど、どうしたの…2人とも…」


2人を引き剥がそうにも、抱きつく力が強すぎてどうにもできない。


「心配させやがって…」


私を抱きしめながら顔をうずくめる郁斗。


「ごめんね、ごめん…。1人だけ怖い思いさせちゃって」


海未は泣いているみたい。


教室の床にポタポタと涙が溢れている。