「あの、今の家は…」


「こっちで手続きは済んでいるから安心しなさい」


全て手は回されているみたい。


お姉ちゃん達もどことなく嬉しそうな顔をしている。


私は…あの家を離れたくなかったけど…お姉ちゃん達が嬉しそうならいいか…。


「3人には、明後日のパーティーまでに、覚えてもらわなくちゃいけないことがたくさんある。でも…今日は疲れただろう?しっかり疲れをとりなさい」


優しい笑顔で微笑んだ。


「…ありがとうございます。えっと…」


なんて呼べばいいのか迷った。


おじいちゃんは…馴れ馴れしい。


かといって、完全に他人扱いをするのもかわいそうだ。


「わしのことはお爺様、と呼びなさい」


「はい…あ、えっと…お爺様」


私がそう呼ぶと、嬉しそうに笑った。


お爺様からすると、大事な子供をずっと探していて、死んだとわかって…私達に会えてすごく嬉しいのかもしれない。