試合の準備は着々と進み、審判の人達が配置についた。


「よし、行ってこい!」


「おう、行ってくる!」


決勝戦が始まる…。


「始め」


審判の合図と2人とも同時に動きだした。


「小手ー!」


瀬川は予想通り、小手を打ってきた。


だけど、そんなことは郁斗に忠告済み。


「小手面ー!」


郁斗は瀬川の動きに合わせて合小手面を打った。


「面あり」


郁斗の放った合小手面は、綺麗に入り、試合開始と同時に1本を先取した。