私は1人で帰った。


なんでだろう。


空を見上げれば、綺麗な空が広がっているのに…。


茜色の、暖かい光が世界を包み込んでいるのに…。


私の心だけは曇ってる。


私の雲を払ってくれる光は…訪れない。


このままじゃ雨が降りそうで…。


だけど用意する傘もなくて…。


秋の肌寒い夕方。


私の影を伸ばしながら、綺麗な夕焼けは真っ赤に染まっていた。