「ねー。りーつ!構ってよ〜」
くりんとした目を潤ませて
夏木は見上げてくる。
「うっさい。私は勉強してるの。夏木も明日テストでしょ?」
「うっ…そうだけど…、律もぜんぜん進んでないじゃん!」
「そ、それは! へばりついてくる迷惑などこかの誰かさんがいるからよ!」
私がそう言うと
「わかったよ…」
そうしょぼんとして夏木は離れる。
「べ別に離れろとは言ってないから。」
「えっ!?じゃあ、くっついてていいの?!」
「………好きにすれば。」
わぁい!
と歓声をあげた夏木は
ぎゅーっと抱きついてきた。
服越しに触れる肌が繊細越しに感じられて
その男の子らしさにどぎまぎする。