「鈴木は私が応援してやるから、多恵にちょっかい出すなっ。スカポンタン!」
思わず叫んでいた。
「神井っ。この男をやっっておしまいっ」
「清水は俺の応援するんじゃないのかよ。」
鈴木がぼやく。それでいい。あんたはこれ以上多恵に構うな。
神井は必死に鈴木からボールを奪う。だが、鈴木は大人げない程に容赦なく神井からボールを奪い返してしまう。
「あぁっ。」
鈴木が神井からボールを奪うと、多恵が悲鳴をあげている。ざまぁみろ。多恵が鈴木ではなく神井の応援をしているのが、なんだかいい気味だった。
結局、試合は私達のクラスのチームが大差で勝利した。だが、2年生も心地よく疲れたのか、笑顔で挨拶を交わしていた。うーん。これぞスポーツ。これぞ青春だ。


