そしてあたしはすぐに我に返った。


あたしは教室に戻るために身を翻して歩き出した。



「あれっ桜奈ちゃんいっちゃった」

「あいつっ…俺のメロンパン返せよ!!」

「まぁまぁ悠弥落ち着いて」

「もとはといえば春乃のせいだろ!」



あたしがいなくなったあとでもあの2人の口論は続いていた。



でも今のあたしにはそんな2人の声なんて届くわけなくて…。






如月愁馬と目が合ってから、心臓がうるさくて、

顔が熱い。



なんだろう、これは…



普通だったらすぐに目をそらしたくなるはずなのになぜかできなかった。


あたし、おかしくなったのかな…