分かっていたけれど。 それを認めたくなかった。 「そんな…」 「彼、浮気をするようになってから、かすみちゃんのこと好きって言った?」 「何度かは…それにキスだって」 「…遊ばれてるよ。かすみちゃん」 お昼は一緒に食べようって。 屋上に行けば必ず会えて、授業さぼったりして。 あれすらも、あたしを困らせるため? あたしは幸せだったのに? 「彼はきっと、幸せそうなかすみちゃんを見て、その後必ず違う女の子といなかった? もしそうなら、完璧に…」 「…もういいです。聞きたくない…」