「先輩…」 「ん?」 「あたし、なってもいいかも知れないです」 「何に?」 「浮気相手に…」 きつく唇を結んで、先輩を見上げる。 呆気を取られた顔をする先輩。 「…じゃあ今日が終わってから、また聞かせて」 優しくされると。 女子は簡単に落ちちゃうって聞いた。 確かに言われたら、あたしもそうかも知れない。 これで先輩はあたしのコト、遊びで浮気相手に選んだとしても。 後悔しない。 先輩はあたしの逃げ道なんだから。