もう引き止めても無駄って分かる。 「じゃあかすみちゃん。 今日1日楽しもっか」 ふわりと微笑んだ先輩を見ても、もう諦めがつく。 「分かりました…、で。どこに行くんですか」 「んー。とりあえず、あそこかな」 近場の駅まで歩くと、先輩はさりげなくチケットを買ってきた。 「お金っ」 「いいよ。今日は俺がおごってあげるから」 ね、と笑う先輩。 何か先輩の手のひらに乗せられて、ちょっとムカつく。