先輩に名前を呼ばれただけで、 顔がさっきよりも赤く染まる。 「かすみ、もっと見せて?」 「い、嫌ですっ」 ぷいっと顔を逸らすと、先輩の手のひらが頬に触れる。 「外、寒いし帰ろっか」 「はい...!!」 「さっきほっといてごめんね? でもいじけちゃうかすみも可愛かったよ?」 「.....少しでも許しちゃった自分が、馬鹿みたいです」 隣で笑顔が戻った先輩に一安心しながら、一緒に家に帰った―。 その後、卒業式の日に先輩が迎えに来て。 そのまま先輩の家に帰った。