「裏庭ですよ。 覚えてますか?」 「うん。初めて会った時の...。 あの時はかすみちゃん、クーデレだったし」 「クーデレじゃありませんっ」 「今は俺の事でいっぱいいっぱいなコだけど」 「!!」 「相変わらず赤くなるんだから」 先輩は頬を緩めていた。 「...でも本当にあの時は、浮気なんてダメだと分かっていたんですよ。 だけどあたしが先輩に揺らいで―。 気づいたら恋ってしているんですね」 想像もしていなかった、去年。 先輩と出会ってから、毎日が楽しかった。