「先輩、このお金は…」 「ん?あぁ、これね。 関係ないよ」 へらっと笑みを浮かべる、恐ろしい先輩。 「とりあえず、先生も見守るし一安心だね」 「先輩...毎日会いに来そうですね」 ドキィッ、とでもした顔を見せた先輩。 わざとらしすぎて、つっこめなくなる。 「とりあえず先輩、向こうで話しましょう」 あたしが先輩の手を引いて、体育館外に出る。 先輩が嬉しそうに着いてきたのを見て、あたしまで頬が緩んでしまった。 「ここって...」 あたしが連れてきた場所は、初めて先輩と出逢った場所。