「そうしないと、うちは隼人と結婚できないのよ」 「唯のためなら、頑張ってみる。 でも100%惚れてくれるとは思えない」 「今自信がなくてどうするの? いつ本気を出すの? 今からでも遅くないって思えば、少し希望持てるでしょっ?」 唯の言うとおりだ。 逃げ腰だから、先輩が遠くなっちゃうんだ。 「うん……、じゃあ惚れさせる」 「そうでなくちゃ!頑張れ、かすみっ!」 10日間。 必ず先輩に振り向いてもらえるように――。 「じゃあかすみ、まずいい女になりましょ!」 「い、い女?」