「うち...先輩の婚約者だったの」 唯はそのまま、俯いていた。 あたしは言葉を失ったまま、何を言えばいいか分からなかった。 「このこと…先輩はまだ知らないんだ。 昨日…お母さんから聞いて、どうしても婚約は解消できないみたい…」 先輩との未来は。 やっぱあたしにはないものなの――?