―10年前*
「わぁあっ、このゆうえんちすごーぉいっ」
「唯ー、はしゃぐなよ?オレは疲れるんだから」
「まぁまぁ。唯は遊園地に初めてくるんだし、雅も楽しみだったんでしょ?」
「…ったく。冬真はうるさいんだよ」
俺と唯、そして唯の兄である雅で遊園地に行った。
勿論お互いの両親も一緒だ。
久しぶりの遊園地に、俺らは自由にあちこちへ乗りに行った。
「冬真っ、あっちあっち!」
「おいおい…唯、1歳年上だぜ?オレと冬真はダチだからいーけどよ…」
「いいのぉっー!」
この時の俺は8歳。まだ小学生だ。
唯は1個下で、知り合ったばかりだった。

