冬真Story*



俺を愛してくれるかすみちゃんは、とても震えていた。


勇気を使って、俺に言ってくれてるんだと分かると、涙が溢れていた。



「……いいの?かすみちゃんはそれで…」


「いいんです…あたしは先輩の傍にいれたらそれで」




どうして。

彼女は俺なんだろう。




俺なんて、そこらにいる男と変わらないのに。

分からない。


「先輩……今何考えてますか?」


かすみちゃんの抱きしめる手が、さっきより強くなる。


あ。

不安なんだな…。



正直に言ったほうがいいのかな。