近くのベンチに座った先輩は、ふぅとため息を零した。 「お化け屋敷…嫌でした?」 「いや…昔から苦手なんだよね。 あぁいう怖いのって」 「ふ、先輩らしい」 その時先輩は呆気をとられた顔をした。 あたしはその視線を追っていくと―。 「あれ、かすみっ?」 そこには唯がいた。 勿論隼人と2人みたい。 「………」 何でか唯は先輩を見るなり、気まずそうにした。 「て、ていうかかすみはどうしてここに?」 「あ。さっきチケット貰って」 「そ、か。じゃあ行くねっ」