「唯!どうしたのっ?」 「え、先輩?」 「どこか痛いのっっ…?」 「あ…ちょっとお腹痛くて」 急に抱き上げられて、びっくりする。 「え、えっ?」 「我慢してて!」 必死な表情を見て、うちの胸は苦しくなる。 「先輩…うちに構わないでって言ったじゃないですか」 「…いいから」 あの日。 去年の秋。 隼人と付き合うほんの少し前に。 先輩の浮気が発覚して別れた。