「先輩と……ちょっと話し合ってみる」 唯は頷いて、あたしの手を握る。 「かすみ。 同情で好きとか考えないで。 好きって本気で思う人を考えるの」 「ありがとう…」 その場から離れると、先輩に電話をかける。 授業が始まる鐘が聞こえた瞬間、先輩が電話に出た。 「あ、先輩っ」 『かすみちゃん、今どこ?』 「先輩こそっ…」 『俺は屋上。ちょっと来て?』